去る8月20日〜25日までの5日間、岩手県立大学が行っている平成30年度 enPiTカリキュラムの「システムデザイン実践論」に、企業アドバイザーとしてぴーぷるも参加させていただきました。
enPiTとは?
岩手県立大学は2016年8月に、文部科学省「成長分野を支える情報技術人材の育成拠点の形成(enPiT)」に採択されました。
このenPiTには、大きく「ビッグデータ・AI分野」「セキュリティ分野」「組込みシステム分野」「ビジネスシステムデザイン分野」があり、岩手県立大学は『ビジネスシステムデザイン分野』に取り組んでいます。
ぴーぷるは、これまで滝沢市や岩手県立大学との共同研究を行ってきたことや、岩手県立大学と共同で開発した観光アプリ『めぐり旅』の技術を持っていることから、早い段階でenPiTへの参加を呼びかけていただき、今年で2回目の参加となりました。
システムデザイン実践論 レポート
課題の対象となる舞台は岩手県立大学の近くにある「馬っこパークいわて」。今年は岩手県立大学ソフトウェア情報学部だけでなく、一関工業高等専門学校 の生徒達も参加し、総勢29人でシステムデザイン実践論が行なわれました。
学生達は、ぴーぷるや他の参加企業が持つIT技術を用いて課題を解決する方法を考え、5日間をかけてシステム設計〜開発〜発表を行いました。
グループワーク初日
ぴーぷるからは、プログラマーの田中が参加し、学生達の開発をサポートしました。学生達は馬っこパークいわてを巡ってフィールドワークを行ない、利用者のニーズを調査し、施設が抱える課題を発見・検討していきます。
フィールドワーク後は各企業のIT技術を念頭に個人個人のアイデアの深化を行い、それらを元に参加グループの希望などを決定しました。
2日目〜4日目
2日目以降は、学生の技術や得意分野を踏まえてグループ分けを行い、7人チームの構成で開発を進めます。開発作業は「岩手県立大学地域連携室」にて行なわれました。
今回チームが制作するシステムは、スマートフォンアプリを使って、馬っこパークいわてで体験できる内容やその魅力を発信するもの。スタンプラリー形式で施設や動物を紹介し、訪問者に楽しんでもらえる機能を持ったシステムです。
プログラミングが得意な学生は、Androidアプリの制作を進めました。「めぐり旅」の初期画面や、ビーコン機能をカスタマイズを行います。スタンプの発生条件を変更する作業や、動作テストを行い機能をブラッシュアップしていきます。
Web制作ができる学生は、アプリの設計から画面遷移図を作り、実装を進めます。スタンプラリー機能を活かした楽しげなアプリケーションを制作するようです。
プレゼンテーションが得意な学生は成果発表会の準備に取り組みます。個人の強みを活かし、チームワークを発揮して開発を進めていました。
最終日・成果発表会
最終日の成果発表会では、各チームに分かれてそれぞれ開発したシステムのプレゼンテーションが行なわれました。お互いのチームが制作したシステムの説明を真剣に聞き入っています。
プレゼンテーション終了後は、パネルディスカッションが行なわれ、プレゼンテーションで発表された機能について、さらに詳細な説明を行います。説明を受けた学生や企業担当者は『これは!』と思うシステムに投票を行いました。
投票の結果、最優秀賞を頂くことはできませんでしたが、パネルディスカッションでは開発したアプリへの様々なご意見や評価をいただきました。成果発表会後は、各企業アドバイザーからenPiT演習や学生達へコメントをさせていただき、5日間の長い日程を終えて解散となりました。
実践型教育「PBL」にも参加します
ぴーぷるは、enPiT「システムデザイン実践論」のほか、岩手県立大学で行なわれている実践型教育「PBL」にも起業アドバイザーとして参加しています。
この「PBL」は、学生の自主的創造活動を促進するためのプログラムで、学生が行っている研究課題に対し、企業目線でアドバイスをさせていただくという取り組みです。これからも、滝沢市のIT産業の活性化や人材育成をサポートしていきます。